例年初夏になると、狭山の稲荷山公園北傾斜地で優雅な姿を見せてくれる自生ヤマユリ。
その整備に尽力する、ボランティアグループ稲荷山・山ゆりの会を紹介します。

整備活動が実り年々株数が増加
入間川河岸段丘にある稲荷山公園・緑地保全地区の「植生保護と市民憩いの場」を目的に、自生ヤマユリ群生地の整備・保護活動を通年で行っている稲荷山・山ゆりの会。
今年活動5年目に入ります。
「かつてここは長年にわたる手入れ不足により薮化してしまい、クズやセンニンソウ、ヤブガラシなどの蔓性植物に覆われていました」と当時を振り返る同会の福田朝男さん。
薮だらけの悲惨な状態でしたが、福田さんが子どものころ住んでいた地域には、林の中にヤマユリが多く咲いていたため「この中にもあるのでは」と1カ月かけて調査。
ヤマユリ300株を発見し、仲間とともに整備活動を始めました。
2ha(約6000坪)もの斜面での草刈りや手入れは大変な作業でしたが、4年間で350日の保護・再生活動が実り、300株だったヤマユリが昨年は1000株以上に。

「ヤマユリは発芽後、開花するまで4〜5年かかります。
毎年発育状況を調査していますが、1株から2株、6株、9株と年々増えたものもあります。
水はけがよくツツジの半日陰になるので、ヤマユリにはとてもよい環境のようです」。

昨年は変種も誕生
会員14人、平均年齢70代というグループによるこうした保護活動と、観察路にロープを張る整備で、今では多くの人に親しまれている自生ヤマユリ。
大輪の花は20cm以上にもなり、開花時季には甘い香りで里山を包みこみます。
発育環境により色が変化するのも楽しみ。
昨年は「口紅ヤマユリ」や、100輪もの花を付けた変種「帯化ヤマユリ(ブーケ型)」も開花するなど、さらなる魅力が生まれました。

また自生地の上にある稲荷山公園には見晴台が設けられ、奥武蔵や秩父連山などの山並みが見渡せる眺望が広がっています。
「初夏に咲く、清楚で華麗な“ユリの女王”をぜひ体感して下さい。フレイル対策を兼ねて、ウオーキング等で地域の散策を楽しまれてはいかがでしょうか」と福田さん。
見ごろは例年7月上旬から中旬の予定。
年により1週間前後の変動があります。
自由見学。
アクセスは西武新宿線・狭山市駅徒歩約20分、西武池袋線・稲荷山公園駅徒歩約15分。
自生地近辺には有料駐車場のみ。
問い合わせは、福田さんへ。


